乗鞍ヒルクライムの季節がやってきました。 また、秋にかけても日本各地でヒルクライムレースが開催される予定です。
ヒルクライムで効率的なペダリングをするためには、通常の平坦を走っている時よりも前乗りを心掛けようと良く言われます。 では、どのくらい前に座れば良いのでしょうか? 幾何的に数字を出してみましたので、シェアしたいと思います。
平坦を走る時
まずは、平坦を走っている時を基準にしてみます。 なので、まずは平坦を気持ちよく走れるポジションを出してみましょう。

BB中心からサドルまでの高さ、水平寸法を測定します。
なお、BB中心はクランクに目印があるタイプも存在します。 下の画像は FC-R9100-P

勾配と角度
勾配と角度は異なります。 富士ヒルクライムを例にとって計算してみます。

平均勾配 5.2% とは下記のような勾配になります。 100mの水平距離に対して高度が5.2m上がるという感じです。

角度に換算すると約3°になります。

勾配5.2% 、角度3°の時のポジションは?
角度が3° の時のポジション変化を見てみます。 平坦が赤線の状態だったのに対して、ペダリング基準でみると青線の状態になります。

寸法を出してみると以下のようになります。

ということで、284-250= 34mm前に乗れば良いことになります。 それよりも高さが 650 から 634mm と結構変わっているのが気になります。 少しサドル高を上げても良いかもしれません。
あとは皆さんのサドル高などを測定して、比率で計算すれば、どの程度前乗りすれば良いかがわかると思います。
勾配10%、角度5.7° の時のポジションは?
続いて勾配が10%の場合を見ていきます。

角度にすると5.7° になり、ポジション変化を見てみます。 平坦が赤線の状態だったのに対して、ペダリング基準でみると青線の状態になります。

勾配10%の場合は、313-250= 63mm前に乗れば良いことになります。 高さも 650 から 622mm と結構変わります。
勾配10%の場合も皆さんのサドル高などを測定して、比率で計算すれば、どの程度前乗りすれば良いかがわかると思います。
また、サドルを前下がりにするとパフォーマスが上がるというデータもあります。単純に勾配に合わせて前下がりにしてみるのも良いかもしれません。 参考まで。

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