ディスクブレーキの音鳴りについての対処方法について
リムブレーキか? ディスクブレーキか? と論争があった2年前、私が初めて買ったロードバイクはディスクブレーキ。 気がつけば、2021年ツールドフランスではディスクブレーキが主流に。 リムブレーキを使うUCIワールドチームはイネオスのみとなりました。
AG2R・シトロエン・チーム アスタナ・プレミアテック バーレーン・ヴィクトリアス ボーラ=ハンスグローエ コフィディス・ソリュシオンクレディ ドゥクーニンク・クイックステップ EFエデュケーション・NIPPO グルパマ・FDJ アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベール・マテリオ イスラエル・スタートアップネーション ロット・ソウダル チーム・バイクエクスチェンジ モビスター・チーム チーム・クベカ・アソス チーム・ユンボ・ヴィスマ チームDSM トレック・セガフレード UAEチーム・エミレーツ | ディスクブレーキ |
イネオス・グレナディアス | リムブレーキ |
なお、2022年には全てのUCIワールドチームがディスクブレーキとなりました。
そんなディスクブレーキに対してネガティブなイメージ(メンテナンス難しそう)を持っている方、または、ディスクブレーキ初心者の方に送るディスクブレーキの音鳴り対処法について紹介します。
目次
ブレーキ音鳴りの種類
- ブレーキをかけたときに「フォーン」と鳴る →あたりが付いてないだけの可能性が高い
- 「シュ・シュ」と擦れる音がホイールの回転と同期して鳴る 👈今回はこちらについて詳しく解説
- ブレーキをかけ、停止するときに「キー」と鳴る(別の記事へ)
リムブレーキだとブレーキシューとホイールのクリアランスが大きいため、タッチして鳴ることは無いが、ディスクブレーキだとブレーキローターとパッドのクリアランスが小さいため、音鳴りがすることが結構ある。
Chris Froome もこの音鳴りについては気になるようですね。
音鳴り対策その1
音鳴り対策その1は…気にしないということ。 上記の動画にあるように、イスラエル・スタートアップーションのプロメカニックがセッティングしたバイクをもってしても音鳴りは発生するようです。
なので、完全に音鳴りを無くすことは考えない方が良さそうです。 特にダンシングした時だけ音が鳴るというような場合は、そういうものだと受け入れた方が良いかもしれません。
逆に、平地を巡行しているだけで音がなっている場合は、キャリパーのセッティングが合ってないかもしれません。
音鳴り対策その2 ブレーキキャリパーのセッティング
ブレーキキャリパーのフレームへの取り付け方法について、ネットに書かれているものをいくつか試しましたが、全く役に立たなかった方法と最も簡単で最も確実な方法を紹介していきたいと思います。
ネットを検索してもNG例ばかりが出てきて、何回やってもうまくいなない、またはすごく時間がかかって苦労しました。 最も早く確実な方法がありますので、最後に紹介したいと思います。
まずは、ブレーキキャリパーのボルトを緩めるところから始めます。 完全にボルトを外さなくてもOKで、手でキャリパーを触り左右に動く程度までボルトを緩めれば準備完了です。
NG例:ブレーキレバーを握りながらボルトを締める
まずブレーキレバーを握ります。 そうするとキャリパーが動きセンタリングされた状態になります。 レバーを握った状態のままキャリパーのボルトを締め付けます。 そうするとキャリパーがセンタリングされた状態でキャリパーが固定されるという理屈です。
この方法は全くダメです。 1時間やってもセンタリングされない可能性もあります。 もちろん運よく2、3回で決まる場合もあるかもしれませんが、完全に運任せです。
NG例:専用ツールを使う または名刺などを挟む
このようなツールです。 またはこれの代わりに名刺をキャリパーとローターの間に差し込み、ブレーキレバーを握り、その状態でキャリパーのボルトを締め付けます。
前述の方法だとキャリパーとローターのクリアランスがある状態でレバーを握るため、キャリパーが斜めに傾いてしまい結果的に、センターが出ないということになってしまいました。
このツールを使うことでキャリパーとローターのクリアランスを最小限にした状態でレバーを握ることにより、よりセンタリングしやすくするという理屈です。
が、これもダメです。
最も簡単で確実な方法
最も簡単で確実な方法は、目視で確認することです。
この状態(キャリパーをもって、かつすぐに締め付けられるよう工具をスタンバイした状態)で
Aの方向から目視します
左右に動かし、キャリパーとローターのわずかな隙間が左右均等になったときに、ボルトを締め付けます。 びっちり左右均等でなくても目視で大体均等になったなというところでOKです。
ボルトを締め付ける癖やフレームの癖などがある場合があり、締め付け後だとどちらかに寄ってしまう事があります。
その場合は、隙間を左側を大きくするとか、右側を大きくするとか、これも目視で調整すればOKです。 NG例では運任せだったセンター出しが、ほぼ1回でできるようになります。
また、プロも目視でやっています。 プロだから目視でできるというわけではなく、最も簡単・確実だからこの方法をとっているのでしょう。
まとめ
・最も簡単で確実な方法は、”目視”
それでも直らなければ、
ブレーキローターの一部が変形して(曲がって)いることが考えられます。
その場合の直し方は ↓ こちら
コメント
すごく参考になりました。私も初めてのディスクロードですが、目視で5分もかからずポジションが決まりました。
それは、良かったです。
他にも記事にしていきますので、気になることあればリクエストいただければと思います。