リムブレーキか? ディスクブレーキか? と論争があった2年前、私が初めて買ったロードバイクはディスクブレーキ。
気がつけば、2021年ツールドフランスではディスクブレーキが主流に。 リムブレーキを使うUCIワールドチームはイネオスのみとなりました。
これまで、ディスクブレーキの音鳴り解消法や、ホイールのベアリング交換の方向について書いてきましたが、私も最初そうだったように、そもそもブレーキローターってどうやって外すの? という方もいると思いますので、今回はブレーキローターの脱着方法を詳しく書いていこうと思います。
ブレーキローターの種類
私がディスクロードを購入した2018年には、センターロックと6本ボルトタイプの2種類があったと記憶していますが、現在シマノのホームページ上で確認できるのはセンターロックタイプのみになりました。
ロードバイク用のディスクブレーキローターはセンターロックがデファクトスタンダートと言ってよいでしょう。

ローター固定方法の種類と必要工具
前述したとおり、ブレーキローターはセンターロックタイプに統一されたといって良いと思いますが、ホイール側(ハブ側)は大きく分けて2種類が混在しているようです。
・内スプライン
・外スプライン
それでは順番に見ていきましょう。 まずは内スプラインタイプ

ディスクローターがはまる部分の内側にネジの溝が切ってあります。
次に 外スプラインタイプ

ディスクローターがはまる部分の外側にネジの溝が切ってあります。
Shimano MAVIC ZIPP DT SWISS FFWD Easton REYNOLS Vision roval Bontrager | 内スプライン |
Campagnolo Flucrum | 外スプライン |
各ホイールメーカー毎にまとめると上の表のようになります。 こうしてみるとカンパかそれ以外か…みたいになっています。

現在のシマノのマニュアルには内スプラインしか記載がなく、シマノは内スプライン推しのようです。
脱着に必要な工具
次に脱着に必要な工具についてですが、内スプラインタイプか外すプラインタイプかで必要な工具が異なるので、購入する前にご自身のホイールを確認してみましょう。
今回は、内スプラインタイプについて紹介

シマノから専用工具が出ています。 こちらはラチェットレンチやメガネレンチ、モンキーレンチと組み合わせて使うタイプになります。

他には上のように把手の部分が一体になったタイプもあります。 なお、この工具はスプロケットを外すときにも使えますので、セットで購入するのをオススメします。
ブレーキローターの外し方
取り外し方
ホイールにタイヤが付いた状態の方が滑らず作業しやすいと思います。

上のように9時か10時の位置に工具をセットして体重を工具にかけると緩みます。 なお、この部分のトルクは 40〜50Nm となっており、かなりきつく締められています。 しっかり工具がロックリングにかかっていないと外れてケガをするので注意してください。

ある程度緩んだら手で外せます。

外れました。
ブレーキローターの取り付け方
次に取り付け方法です。
ローターがはまるスプラインの部分や、ロックリングのねじ山にグリスを塗布します。 本当は焼き付き防止の専用グリスがあると思いますが、一般的なグリスで代用。



塗布する部位は上の2箇所
塗布し終わったらブレーキローターをセットして、ロックリングを組み付けていきます。

この時、必ず手でロックリングを仮付けしましょう。 ハブの材質はアルミの場合が多く、簡単にねじ山をなめてしまいます。
ロックリングがブレーキローターに着座したら工具で締め付けていきます。

締め付けトルクは 40 – 50Nm です。 結構なトルクなので、モンキーレンチよりラチェットレンチを使う、もしくは前述した持ち手の部分が一体になった工具がオススメです。
まとめ
・2021年現在、ロードバイクのディスクブレーキはセンターロックタイプが主流
・ロックリングは内スプラインが多数
・焼き付き防止にグリスを塗布しよう
・ロックリングは手で仮締めすること
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